809. 新鮮さを維持しゴミ捨ても楽ちんな牛乳パック 〜明治おいしい牛乳〜

[good]

今年もお付き合いありがとうございました。

本年度最後の更新となるであろう使いやすさ日記は、個人的にパッケージ大賞を差し上げたいと思うこちらの牛乳パックです。11月くらいから出回っているようです。

内容量が900mlと一般的なものよりさりげなく減っていることでネガティブな意味で話題にもなっているようですが、ユーザビリティ観点としてはとてもよくできていると感じました。

まずねじ止めキャップ化することで密閉度が上がり、新鮮度の維持に貢献している他、冷蔵庫の中に横にして収納できるようになりました。近年は様々なパック飲料があり冷蔵庫のドアポケットはいつも空きが足りません。大変有り難いです。

次につぶして資源ゴミに出す手間が劇的に減りました。今まではハサミや牛乳パック専用カッターを使って切り開いていましたが、こちらのパッケージは素手で簡単にペシャンコにできます。キャップはプラゴミですが本体側の受け口はそのまま紙扱いで出して良いようです。

実際には中身をよく乾かすため完全に開いて、縛って出す自治体がほとんどでしょうが、この場合も素手で簡単に開けられるよう手順が記載されています。

他社も是非これで統一してほしいところですが、しばらくは明示乳業さんの独占なのでしょうね。

P.S.

Twitterで指摘されてましたが、そうなった時、視覚障害者向けに牛乳だと区別するための切り欠きはどうするんでしょうね。

ともあれ、来年もよろしくお願いいたします。

P.P.S.

この牛乳パック、お年寄りなど手の力が弱い方には開けづらいと不評みたいですね。上記の視覚障害者向けの切り欠きの件も含め、なかなか全ての人にとって使いやすいデザインというのは難しく、誰かのために良かれと採用した工夫が、別の誰かには逆効果になったりしてしまう、という良い事例だと思います。

P.P.P.S.

知人から「このパックは見かけで飲みかけとそうでないものの区別がつかないから買わなくなった」とコメントいただきました。なるほど確かに。なんか意外と不評ですね…

808.「今回のお買い物」ってどれ?〜ビックカメラ.comのアンケート依頼〜

[bad]

ユーザビリティ屋として、利用者アンケートにはなるべくフィードバックしようと心がけていて、ポイントがつくとかつかないとかに関わらず、できるだけ回答するようにしています。

しかし、先日ビックカメラ.comを利用した後に届いたメールはこんなものでした。

全文舐める様に読んでも、何を買った時の「お気付き」について問われているのでしょう?正直、ビックカメラ.comでの買い物は何ヶ月ぶりかだったので「アレのことだろう」という検討はつきます。もしかすると、「一定期間中に他に買い物がない新規または久々の注文客」を選んで送っているのかも知れませんが、もっといえば毎日のように色々なものをあちこちのショップで買っている人なら、いちいちその組み合わせも憶えてないということもあるんじゃないでしょうか。やはり商品名とか発注日とかくらいは入れておいた方が、「あぁあれのことなら言いたい事あるよ!」と回答率も上がるんじゃないでしょうか。

実際にリンクを開いてみたところがこちら。やっぱり商品名や注文日時は表示されません。あるのは「ご注文番号」のみ。

ユーザがメールなどを遡って調べなければどの商品のショッピング体験について聞かれているのかわかりません。ちなみに、実際にメールを遡ってみると、注文確認、出荷連絡、ポイント付加連絡、ご利用ありがとうございました連絡とメールが順次届いてますが、そこの記載は「ご注文番号」「ご注文NO」、「ご注文No」の3パターンがありました。統一しましょうよ(苦笑)。

メール記載のURLの末尾がそのまま注文番号なので、そこから開いたページにそのまま詳しい注文内容が表示されるのはセキュリティ面では望ましくありませんが(数字を適当にかえると他の人の注文内容が覗けてしまう)、そこはダミーの桁増しをする、暗号化(ハッシュ化)する、ログイン後にフォームが出るようにする(回答率が下がる?)などさほど難しくない解決策がありそうですし、そもそもメール側にだけなら商品名くらい記載しても良い気がします。

なんだか統計値だけとれればよく、個別の買い物エクスペリエンスを深掘りしてまでは「今後のサービス向上に活用」する意気込みは感じられないアンケートでした(もちろん回答して、本件も具申させていただきましたよ)。

 

807. どんなサイズも選べるSIMカード 〜H2O Wireless〜

[good]

いささか専門的な話になりますが、スマートフォンや携帯電話にはSIMカードという電話番号などの契約情報が入った小さなカードが入っています。機種変更などではこのSIMカードを移し替えれば同じ番号、契約で新しい機種が使えるというわけです。基本的には携帯ショップの人が交換作業までしてくれるものでしたが、最近では格安SIMなどの普及やSIMフリースマートフォンに海外旅行中に現地の電話会社のSIMカードを一時的に入れ替えて安く利用する使い方が一般的になっており、自分自身でこのSIMカードを扱う機会が増えてきました。

さてこのSIMカード、電話機本体を少しでも小さく薄くしたいという要求に対応する為、カード自体も標準サイズからマイクロSIM、ナノSIMというように小型化してきました。ただしSDカードがミニSDやマイクロSDになったのとは違い、端子部分の規格は同一で、縁の切り取りをいかにギリギリにするかという勝負だったりします。それでも自分の電話機にあうサイズを選ばないとならないことには違いなく、格安SIMのパッケージを買って自分で交換する場合などには注意点のひとつでした。

さてそんな中、先日家族が海外旅行に行くというので現地で使えるSIMカードを取り寄せたところ、なんと1枚で3サイズに対応できる仕掛けになっていました。クレジットカードサイズのベースカード(写真左)についたままなのが標準サイズ、その内側から切り抜いたのがマイクロSIMサイズ(写真中)、さらにその中心部を切り抜いたのがナノSIM(写真右)となります。通常国内で見かけるものはあらかじめ3サイズのどれかひとつにのみ対応したベースカード、パッケージとなっており買う時に選ばなければなりません。これに対し、このH20 Wirelessという会社のSIMは、買ってからでもサイズを選べる、ということになります。これは通販などでうっかり間違えて買ってしまい交換が旅行出発日に間に合わなかった!なんて悲劇を防げる良い工夫だと思います。

国内各社も早くこの方式にすれば良いのに!と思いますが、まだまだ海外ほど自分でSIM交換をする人って少ないんでしょうかね。初心者はかえって意図しない位置で切り抜いてしまって混乱するなんてこともあるのかも知れません。私は最近ユーザビリティの評価をする時の観点として電話越しで説明しやすいか、ということに留意しています。例えば今回も実家の家族にはメールや電話などで交換方法を説明したりしましたし、サポート係が電話でユーザに説明する場合もまだまだ音声通話越しが多いと多いと思います。そういう時に言葉だけでどの部分を切り抜けばいいのか説明できるか?というとちょっと難しいのかも知れません。例えば真ん中のマイクロSIMサイズ相当部分だけ色が違ったりすると、電話で聞いた相手の機種から適切なSIMサイズを調べて、「○色の部分を切り抜いてください」なんて言えるかも?そういう課題が克服されていけば、いずれ国内もこの方式に切り替わっていくのではないでしょうか(単に特許で押さえられてるだけかも知れませんが…)。

 

 

806. ひと目で存在がわかります!〜透明ドアの屋内消火設備〜

[good]

写真は先日都内のある大学構内で見つけた消火設備収納庫です。スッケスケですね、中身がまるっと見えちゃってます。

普段開いて中をみることがない場所ですから、いざって時にイタズラで消火器が盗まれててありませんでした!では困ります。もちろん公共施設などでは半年毎に設備点検をするわけですが、ここまで丸見えだといつでも中がちゃんと入ってることが誰の目にも明らかなのでいいですね。「消火器」という日本語が読めない人にも見つけられますし、不審物を仕掛けられにくいというメリットもあるかも知れません。

805. 言われなきゃ気づかないことはきちんと言う 〜Google Home mini〜

[good]

日本でもようやくスマートスピーカー(AIスピーカー)が立て続けに発売され盛り上がってきましたね。我が家でも早速設置して声で照明やエアコン、家電などを操作したり、キッチンで作業をしながら買い物リストにアイテムを登録したりと大活躍です。

写真1枚目はGoogle Home mini、2枚目がGoogle Home(無印)です。先に無印を購入して便利だったのでもう一台他の部屋にも欲しいと思い、少し安いminiを追加しました。
無印は上面がタッチセンサーになっていて、しゃべっているのを止めたり、クルクル回すジェスチャーで音量を調節できたりしますが、miniの方は前面スピーカーのネットに包まれてそれができません。声で「OK Google、音量を30%に」などと言わねばならずやや不便に感じていました。やはり音声に向く操作とそうでない操作がありますからね。

が、ある日、スマートフォンで設定用アプリを使っていると、「こんな使い方もできます」的なカードが色々と表示される画面の1枚にこんなのが出ていました。

「そこ触れるんかいっ!」と思わず声が出てしまうほど全くそんな気がしてませんでした。視覚的手掛かりゼロです。危うく知らないまま使い続けるところでした。

デザイン性、シンプルさを重視した家電やGUIではしばしばこういうことが起こります。一度は誰もが触るであろう設定アプリ側にこうした情報提示をするのは良いアイデアですね。

« Older posts